実はこれに決まるまでには時間がかかりました。競争優位というのは、競合他社に対してどのような競争力をもっているか、ということ。でも、同じ条件下の企業であることや、調査しやすいテーマがなかなか決められなくて、他のチームよりも2~3週間は出遅れたんです。
やっとテーマが決まって、クラス内で発表したときも、反応はイマイチ。先生も「あれ?」っという顔をされていたので(笑)、「これはまずい!」とそこからみんなで必死に取り組み始めました。
定期的にやっています。自分たちで活動した結果をプレゼンして、クラスのみんなや先生から評価してもらうんです。
でも、他人の発表を評価するのってとても難しい。自分にない部分を見るのでとても勉強になるし、ぜんぶが「すごいなぁ~」と思うのですが、評価するためにはどこが良いか説明しなければいけないし、時には順位をつけなければいけないこともあります。
やはりフィールドワークです。最初は調査方法など何も分からずに始めて、どちらかというと「お寿司が食べられる!」というノリだったのですが(笑)、やり出すとそんな簡単なものではないことが分かってきて・・・。
その後、評価基準やストーリー展開が必要なことが分かってくると、1回目の調査が意味のなかったことに気づいて、もう一度プランを立ててやり直しました。
それから回転寿司業界について調べてみると、トップ3社がダントツであることが分かったので、その3社に絞り込もうと。もう一度お店に行って、客層や来店者数、混む時間帯、ネタの種類と数、ネタの大きさなどを細かく調べていったんです。
3社のうち、ある1社が優位に立つことが分かりました。同社は、売上額では他社とほとんど変わりませんが、利益率では伸びているんです。大きな理由としては、原価率の削減。
たとえば、ネタの数は他社より少ないけれど、メニューのバリエーションを増やすことで、1つのネタを大量に安く仕入れることができる。また、独自の買い付けルートを持っていることも効果を発揮していることが分かりました。
プレゼンの後にはいろいろな質問が出ましたが、メンバーの1人がそつなく返答してくれたので、その評価も高かったのかもしれません。
嬉しかったのは、ある審査員の方が「私は今まで回転寿司に行ったことがないけれど、そのお店に行きたくなりましたよ」とコメントしてくださったこと。優勝できたのは、みんなで必死に頑張った結果だと思います。
そうなんです。学部長主催で、ホテルでフランス料理のフルコースをご馳走していただきました。審査員の方々と一緒に、正装で会食するという大人の世界を経験。最初はとても緊張しましたが、来賓者が「ラクにいこう」と場を和ませてくださって、いろいろなお話を聞かせてくださいました。
初めてのことばかりで、とても勉強になりました。フォークやナイフの使い方はもちろんですが、自分が招かれたときのマナーと、ホスト役としてのマナーについて教えていただきました。
たとえば、基本的なテーブルマナーよりも、お客さまに合わせることの大切さ。スープを飲むときに、普通日本ではスプーンを自分の外側に動かしますが、もしお客さまが内側に動かしていたなら、自分も相手に合わせるべきだということなど、いろいろなことを教えてもらいました。