「何の話なのかさっぱり分からない・・・。」これが朝一番から始まった社内会議に出席したときの、私の正直な感想。
株式会社ディーエスピーリサーチは、電波法や電気通信事業法に基づいて登録認定や証明を行う会社で、社内には多くの電子機器が並んでいる。同社の中西社長に、今日一日同行させていただくのだ。
私は、専門用語が飛び交う会議のなかで、とにかく目と耳を最大限に働かせていた。しばらくして気がついたのは、若い社員の方々が、どんどんと自分の意見を話していることだった。あんなに歳上の人とでも、堂々と議論できるなんてすごい・・・。
そのことを後から中西社長に話すと、「一人ひとりが責任感をもって取り組んでほしいから、若い人にもどんどん仕事を任せるし、意見が言える雰囲気を大切にしているんですよ」とのこと。会社ってもっとピリピリした雰囲気なのかと思っていたが、ここは私がイメージしていたものとはかなり違っているようだ。
もうひとつ驚いたことがある。
最先端の電子機器を扱う会社なので「理系の勉強をしていないと採用されないのですか?」と質問すると、それもまったく違っていた。理系の人はもちろんいるが、法律に強い人や文系出身の人もたくさんいて、みんな入社してから勉強しているらしい。午前中の会議で話されていた難しい会話も、会社に入ってから蓄えられた知識や経験だったのだ。
「新入社員が、僕は英語が話せないので英会話学校に行きますって言うから、仕事のなかで勉強できるから止めなさいって言ったんですよ」中西社長が説明してくださった。その人は、1~2年経った今では普通に英語を話しているそうだ。
海外支社との電話会議では、社長が流暢な英語でジョークを言ったり、技術的な話をされていたが、私が理解できたのは本題に入る前の雑談くらいなもの。皆さん格好いいなぁと思うと同時に、「自分も、もっともっと英語を話せるようになりたい!」と強く思った。
私は将来、海外で報道の仕事に就きたいという夢があって、グローバルな雰囲気の職場を見てみたいと思い、「社長カバンもち体験」に応募した。
今回の体験により、英語を使って仕事をすることにますます興味が湧いてきたが、気がついたことがある。
それは、英語がコミュニケーションの道具であるということ。
当たり前のようだが、相手の言いたいことを理解すると同時に、自分の伝えたいことをしっかりと伝えることができてこそ、英語を使いこなしていることになる。
今までの私は間違えるのが恥ずかしくて、あまり自分から話そうとしていなかった。もっともっと、自分から話すことに慣れていかなくては・・・!
そして、自分の知識がないことも実感させられた。電子機器を見学しながら社員の方と話していたときに、「海外でこんな法例が出たの知ってる?」と聞かれて答えることができなかった。普段からニュース番組は結構見ているつもりだったが、自分の知っている世界がまだまだ狭いことに気がついた。
念願のCUBEに入学できた時に、この4年間は手を抜かずにしっかり勉強しようと決めた。その気持が改めて私のなかで大きくなった一日だったと思う。
お忙しいなか、私のために時間を割いていただいた中西社長をはじめ、社員の方々に心から感謝しています。どうもありがとうございました。