はい、子供の頃からの憧れでした。それで3年生の6月に航空業界のセミナーに参加したのですが、他の参加者の熱い思いに圧倒され、ここで戦っていくのは無理かも・・・と一時は諦めかけたんです。
参加者の半分くらいは、航空業界に就職するための専門スクールに通っている人たちで、服装もきっちりしていましたし、「何か質問がある人?」と聞かれると私以外のほぼ全員が「はいっ!」と手をあげて(笑)、完全に雰囲気に呑まれてしまいました。
もう諦めようかと思っていることを佐藤先生に相談すると、「その前に、OGに会って話を聞いてみたら?」ということになったんです。以前、CUBEの事務室におられた方で、グランドスタッフとしての経験をお持ちの方がいらっしゃったので、具体的な話をたくさん聞かせていただくことができました。
たとえば、朝早くからの仕事なので体力面での心構えや、日本の玄関口として接客にあたることの責任、飛行機を安全にご利用いただくために命の一端を担う仕事であることとか。
そういったお話を聞いて、やはりこのまま夢を諦めたくないという思いが湧いてきたんです。華やかさだけでなく厳しさや責任ある業務に、なおさら魅力を感じました。
それで、佐藤先生に「悩んでいた専門スクールにも通うことにしました」と報告すると、「失うものは何もないのだから、体当たりで頑張りなさい」と。それを聞いて、私は何をウジウジ悩んでいたんだろうと思ったんです。自分のなかで本気のエンジンがかかった瞬間でした。
1年生のときから私たちのことをずっと見てくださっているので、私の性格をよく知ったうえで背中を押してくださったのだと思います。
それから、ほかの先生方やCUBEの事務室のスタッフ、岡本キャンパスのキャリアセンターの方々と、本当にたくさんの方々に支えていただきました。
一般企業からはいくつか内定をいただいていたのですが、やはり目標は航空業界。でも、最終面接のあと一歩というところで決まらないことが何度か続きました。
何て言うんでしょう、早いうちに落ちるのであれば縁がなかったと諦めやすいのですが、最後の最後でダメだとなると、一体自分の何が足りないのだろう・・・とかなり落ち込みました。
どうやって自分の気持ちに折り合いをつけるかと悶々と悩む日々が続きまして、周囲の方にはずいぶんと励ましていただきました。
はい。いろいろと話を聞いていただきました。とてもやさしい方なので私にプレッシャーを与えないように包み込んでくださるというか、最終面接でだめだったときにも「小寺さんの明るい性格や笑顔をちゃんと見てくれる会社があるからね」と。後半は、相談というより癒やされに通っている感じでした。とても恵まれた環境で就職活動ができたと思います。
ありがたいことに、そうなんです。佐藤先生がお祝いにお茶をご馳走してくださって、とても嬉しかったです。実は私、これまでの受験で第一志望の学校に入った経験がなかったんですね。今回の就職で、やっと第一志望が叶った。これは周囲の方々に支えていただいて得ることができた結果です。
実はそうなんです(笑)。今となっては、ここに来て本当に良かったと思っていますが、入学当初は雰囲気に馴染めない時期もありました。自分の努力が足りなかったことへの後悔とか、熱意のある子たちに少し圧倒されたりして。でも、CUBEって学生同士すごく仲がいいんですね。だから、1ヵ月も経つと友だちもたくさんできて、勉強も頑張れるようになりました。
確かにそうですね、私ってスロースターターかもしれません(笑)。
高校時代の友だちからは、大学に入って変わったねと言われます。高校のときは、部活ばっかりであまり勉強していなかったんですが、CUBEに来てから勉強する楽しさを知ったというか。しっかりしたねとよく言われます。
特にこの就職活動をとおして思ったのは、夢を叶えることができたことで、自分自身を信じられるようになったんです。この経験はこれからの私を支えてくれると思います。
私は働きたい派なんです(笑)。「小寺さんでないと」と言われるような仕事ができたらいいなと思っています。アルバイトで、映画館のチケット販売をしていたんですが、ある時お客さまのアンケートで「小寺さんの接客がとてもよかった」というお声をいただいたことがありました。お客さまが映画を観に来られて、その楽しい思い出の端っこに自分を置いてもらえたのかなと思うと、とても嬉しくて。
グランドスタッフのお仕事も、お客さまの旅行という思い出の端っこを、少しでも心地よいものにできればと思っています。
本当にそうありたいと思っています。お客さまへのサービスはもちろんですが、一緒に働く仲間が困っているときには敏感に反応できるようになりたいと思っています。それによってチームワークも深まるでしょうし、それが業務の成果にもつながる。最終的にはお客さまへのサービスや信頼関係にもつながっていくと思います。