入学前からカフェ経営に興味がありましたが何から準備をすれば良いのか全くわからない状況でした。1年生の時にキャリアデザインの授業で登壇された当時2年生だった先輩に相談すると、「自己申告型フィールドワークを経験してみては」とアドバイスをもらい参加を決めました。
私のチームは「兵庫県の地域経済は消費者離れにより滞ってしまっているのではないか」という仮説を立て、カフェや喫茶店を対象として調査する事にしました。調べていくと「昔ながらのお店」に若者が来なくなったことにより、それらが衰退しつつある現状が分かったのです。そこで私たちは「昔ながらのお店」の良さが実感できるカフェを若者向けに運営する事で、カフェや喫茶店における消費者離れ・若者離れの解決に役立つのではないかと考えました。
そして実際、2023年12月に神戸異人館に“昔ながらの神戸のお店”をコンセプトにした「1日カフェ」を開催し、そこへ若者を呼び込む企画を実施しました。
当日はたくさんの方々に来場いただきましたが、印象に残ったのは、地域の経営者の方々に数多くお越しいただけて、様々な熱意溢れる想いをお伺いしたことです。
ご自身の会社の今に至るまでの苦労や取り組み、また決して利益を最優先するのではなく、地域や社会に良いものを提供したいという経営者の方々のお話しはとても興味深いもので、私自身の将来に向けた心の糧にしたいと思いました。
60名以上の方に来場していただきました。Instagramにも多く写真が投稿され、もう一度開催してほしいと嬉しいお声をいただきました。また、私たちが厳選したコーヒー豆の事など商品についてもお客様に直接お話することができ、若者に“昔ながら神戸のお店”に対して興味を持っていただく機会になれたと手応えを感じています。
自己申告型フィールドワークでは先生から課題が課されるわけではないので、学生自身の主体性が強く求められます。フィールドワークの受け入れ先を自ら開拓し、関係する周りの方々に相談や確認、協力のお願いをしながら、全ての事を自分たちで遂行しなければなりません。
思ってもみなかったトラブルや難題に直面することもありました。実際に『一日カフェ』の開催場所として予定していた会場から、開催日直前に貸出不可の連絡があり、チームのメンバーと相談し各メンバー手分けし交渉のために走り回りました。また、何事にも口約束ではなく、契約書などの正式な書類を交わす事が重要であると実感させられた事象もありました。こうした経験を重ねる中で、私の主体性や物事への対応力も鍛えられ大きく成長できたと確信しています。この経験は授業や学生委員会活動、アルバイト先でも役立っています。また、経営について更に興味を持ちました。まだまだ経験不足なので、これからも様々な活動に参加し学び、将来に役立てたいと考えています。
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