「卒業研究プロジェクトは」4年生が各自で研究テーマを設定し、1年をかけて取り組みます。集大成として12月に行われた「卒業研究リサーチフェスタ」ではポスター発表を行いました。発表者を代表して河田舞子さん、草野佑介さんにお話を伺いました。
テーマ: 現金か商品かの違いがギフトのおかえしに与える影響 (河田 舞子さん)
(1)研究テーマを選んだ背景は?
(河田さん)日常でプレゼントを贈る際に迷うことがあったため、何が一番喜んでもらえるか知りたくなったことがきっかけです。具体的にはギフトの内容が現金か商品かの違いがあることで、お返ししたいと思う金額に変化が出るかどうかを6つのパターンに分け、行動経済学を用いて調査しました。
(2)苦労した点や工夫した点は?
(河田さん)苦労した点は、調査結果と自分の意見をしっかり分けて考察することです。推測で話してしまいそうになるため気をつけました。工夫した点は先生から教わったことですが「誰もが理解できるように書く」ことです。行動経済学を学んだことがない人にもわかる言葉で書くよう心がけました。
(3)研究・発表において今までのCUBEでの学びがどのように活かされましたか?
(河田さん)CUBEで幅広く学び、知識を得た結果、俯瞰して物を考えることができるようになりました。また、研究プロジェクトでは学生自身が課題を考える機会が多かったことから物事を柔軟に捉えることができるようになり、卒業研究においても新しい発見や解決策が思いつきやすかったと感じています。
テーマ:空き家の存在は周辺地域の地価を下げるか (草野 佑介さん)
(1)研究テーマを選んだ背景は?
(草野さん)地元である岡山県のニュータウンで空き家の存在が社会問題となっているニュースをみたのがきっかけです。雑草が茂っている、建物が傷んでいる等管理不全な空き家はその周辺の地価に影響を与えるかを重回帰分析やヘドニックアプローチを用いて調査しました。
(2)苦労した点や工夫した点は?
(草野さん)空き家といっても所有者がいるため情報を入手するのに苦労しました。住宅地図を活用しつつ実際に対象地域に足を運び調査を行いました。工夫した点は、重回帰分析を行う際に土地の価格に影響すると予測される変数(建蔽率・駅からの距離・用地等)を複数掛け合わせたことです。対象エリアは水辺に近かったこともあり、それが地価にどう影響するのかをハザードマップを活用して調べることで研究に独自性を出すことができたと思います。
(3)研究・発表において今までのCUBEでの学びがどのように活かされましたか?
(草野さん)1年次に学んだ経済学入門の知識が応用の際にとても役立ちました。また、研究プロジェクトでは何度も実証研究と分析を行ってきたおかげで卒業研究でも自然に実践できたと思います。
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