マネジメント創造学部では、4年生の必修科目として全員が取り組む「卒業研究プロジェクト」があります。
今回は、土井春花さんの実際の研究内容や体験をご紹介します。
「卒業研究プロジェクト」とは
「卒業研究プロジェクト」では自分自身が興味のあるテーマを決めて研究し、4年間の集大成として論文を書いていきます。論文のテーマは十人十色で自由度が高く、学生各自が研究内容や調査方法に合った先生の指導のもとで進めていくプロジェクトです。
これまでの記事でも紹介がありますが、CUBEの大きな特徴はプロジェクト型の講義があることです。複数の分野・テーマを学ぶことで、4年生での卒業研究に取り組むまでに「自分が本当に興味を持っているものは何か」をじっくり探せるはずです。
例えば、私が受講したのは国際問題・広告戦略・行動経済学を扱うプロジェクトです。モノの価値と生産者の労働が正しく評価されることと環境に配慮した製品について興味が深まりました。ブランディングや広告の重要度、そして人の購買行動には心理が影響していると学んだことも卒業論文のテーマに繋がっています。
私の卒業研究テーマについて
私のテーマは『良いモノ市場に光を当てる』です。
近年、心を豊かにする商品・良質でこだわりある商品=「良いモノ」に、世界規模で注目が集まっています。この時代において、丁寧なモノづくりを続けてきた日本の産業も可能性を秘めているのではないかと考えました。私が研究対象として選んだのは、兵庫県西脇市で生産される織物『播州織』です。糸を先に染めてから生地にする先染めという製法が特徴で、発色が良く肌触りが良いという魅力があります。
播州織は、そのクオリティの高さが認められ、バーバリーやルイヴィトンなど世界的なトップブランドの洋服に使われる程、高い実績を持っています。しかしその一方で私たち一般の消費者には認知度が低く、産業は衰退している状態です。この事実に疑問と危機感を持ち、播州織に光を当てる(=認知度を上げる)方法を考えるために調査を行いました。特に産地施設・播州織工房館の来館者アンケートは、より多くの方に答えてもらうには?という視点で考えました。その場で記入できる紙媒体とスマートフォンで回答できるQRコードの2タイプを作成。アンケート調査協力のお礼として播州織の端切れをお土産にし、好きなものを選んで持ち帰ってもらうという形式で設置しました。この結果、想像以上のスピードで多くの回答が得られました。ここでのデータや産地でのインタビューをもとに自分の考えをまとめ、論文を仕上げています。
CUBEの魅力
マネジメント創造学部の魅力は、多くのトピックを様々な角度から学べること、そして社会との距離が近いことだと感じています。学年の垣根を超えたコミュニケーションは刺激があり、自分の個性や得意分野を磨くこともできます。私は今後、この場所で得た広い視野やチャレンジ精神を大切にして仕事に向き合っていきたいです。
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