リサーチフェスタ「クリエイティブテーマ賞」受賞レポート②

リサーチフェスタ「クリエイティブテーマ賞」受賞レポート②
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CUBE DIARY

リサーチフェスタ「クリエイティブテーマ賞」受賞レポート②

2022.01.27

1219日(日)にオンラインで開催された「リサーチフェスタ」でCUBEから2チームが「クリエイティブテーマ賞」を受賞しました!
「リサーチフェスタ」とは、文系・理系を問わない自由な研究テーマで、高校生と大学生、大学院生が自分の「研究」や「活動」について発表し議論する、甲南大学独自のイベントです。また「クリエイティブテーマ賞」は、着眼点に優れた研究課題を設定して研究を行った個人、またはチームに授与されます。

今回、杉本先生のプロジェクト「開発経済 -アフリカ各国の経済成長-」から参加したチームのうち、『Expressport』のテーマで発表した、堀口偉央さん、浅田千穂さん、北川真奈加さん、栗原寛生さんが「クリエイティブテーマ賞」を受賞しました。チームを代表して浅田千穂さんのインタビューをお届けします。

このプロジェクトの説明と参加したきっかけを教えてください。

私は以前から貧困問題やSDGsに興味があり、貧困=アフリカと考えていたため、実際のアフリカはどうなのか、貧困という固定概念を覆すような国はアフリカに存在するのかを知りたくて、このプロジェクトに参加しました。プロジェクトでは、アフリカにおける順調な経済成長とはどうあるべきかを学ぶとともに、背景に潜んでいる貧困格差やコロナ危機、周辺国の景気低迷、一連のテロと難民問題の悪化、SDGsに関する国際機関や企業の取り組みなど、アフリカ経済に影響を与えている事柄まで広く学びました。その学びを活かし、アフリカ各国が持続可能な経済成長を達成するために、どの分野を強化すべきかをチームで話し合いました。

「Expressport」の概要と選んだ理由は何ですか?

Expressportはアフリカの物流問題を解決するアイデアです。選んだ理由は、アフリカの多くの国々の物流指数が圧倒的に下位に集中していたからです。アフリカの内陸国に荷物が届くまでには、港→国境→道路→内陸国という手順があります。国境と道路に関してはJICA協力のもといくつかのプロジェクトが進んでいるので、企業が参入できる部分は港だと考えました。また調べていくうちに、輸送日数の約半分が港での滞留であると明らかになったため、港の物流効率化に焦点を当てました。そこで、日本企業のマジックラックとFLECTを掛け合わせたExpressportを提案しました。

チームでの活動で印象的だったことや苦労した点はありますか?

元々全員のやりたいテーマが異なっており、テーマ設定の段階から非常に苦労をしました。他のチームがテーマを決め、データを調べていく中、私たちのチームは意見がまとまらず、時間だけが過ぎていく一方でした。このままではいけないと考えたため、メンバー間で意見交換を繰り返し、ゴールの一致を確立させました。ゴール設定をし、役割分担を決めて進めるようになってからは、スラスラと物事が順調に進みました。調べごとをしていて、なにかアイデアがある時に「こうじゃない?」「これはこうしようか」「これはちょっと違うよね」など言葉を交わす機会が増えました。ゴールを決める前はアイデアが出たとしても、「あぁ~たぶん」「う~ん」といった曖昧な話し合いしかできていなかったので、このグループワークを通じて、ゴールの共通認識は非常に大切だと学びました。

最終的にどのような提案・発表をしましたか?オンラインでのプレゼンで心がけていたことはありますか?

マジックラックとFLECTを掛け合わせたExpressportは、マジックラックによって最小限で今ある倉庫の最大限の収容を図り、無人夜間の作業を可能とし、FLECTで書類作成や関税手続きなども自動で行ってくれるという内容です。発表では、それぞれ担当で調べた箇所をまとめて話すという形を取りました。オンラインという事もあり、リサーチフェスタ当日はメンバーがいないというトラブルも起こりましたが、話し合いをしながら準備を進めていたため、他の人の担当箇所も問題なく発表することができました。

このプロジェクトを通して自身の変化や学んだこと、また今後に活かしたいことを教えてください。

アフリカの現状について学べたことはもちろんです。まだ貧困格差の激しい地域はありますが、その一方で日本よりも優れたアプリを導入しているなど著しい成長を遂げている国も沢山ありました。ですが、一番変化や学びがあったのはグループワークでした。チーム活動で苦労した点でも述べた通り、ゴールの共通認識は絶対に必要だと学びました。共通認識があるからこそ、ずれが生じると軌道の修正もできるし、他のメンバーを助けてあげる事もできます。また、私自身チームをまとめるという役目を微力ながらも果たせました。今後も、グループワークを行う際にはメンバーとのコミュニケーションを大切にして良い結果を得ていきたいです。

杉本先生からのコメント

このチームは、やりたいテーマを各自がしっかり持った仲間で構成されていました。そのテーマは、各自違っていましたが、アフリカ経済に対する興味に加えて、誰が何をすれば社会の問題を改善できるのか、という目線を忘れず、探究心を持ってくれていたと思います。浅田さんは「ゴールの共通認識」という言葉で表現してくれていましたが、いいメンバーが集まれば、妥協せずに話し合いによって、「目的さえ共有できればいい仕事ができる!」の好例ではないでしょうか。こんなメンバーに教えることが出来て光栄でした。

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