こんにちは。マネジメントコース3回生の松下竜士です。
私は2011年度後期プロジェクトを新井先生の下、「地場産業の総合的分析」という研究テーマを掲げ、日々データ分析などの研究活動を行っています。西宮は古くから「日本酒」の有名な街で、灘五郷と呼ばれる日本酒産業地帯の一角を担っている場所でもあります。
しかし、昨今では伝統のある日本酒メーカーが倒産に追いやられ、消費量も減少傾向にあります。その主たる原因の1つとして、若者の日本酒離れが指摘されています。そこで、今回は「日本酒」にスポットを当て、若者が日本酒から離れていっている原因は何か、そしてその具体的な解決策と新しいビジネスプランの提案を行うのがこのプロジェクトの目的です。
日本酒離れ云々…の前に日本酒とは何かを知ることからこのプロジェクトは始まりました。作り方・他の酒類との違いそして今日の酒類市場の動向を学び、実際に日本酒業界の代表格である菊正宗株式会社様にご協力いただき、どのような環境・風土のもと作られているのか、また現在行っているマーケティングについてお伺いさせて頂くべく企業訪問させていただきました。
歴史を感じさせる蔵が並ぶ中、会議室に案内され、作業工程に関する講義をしていただき、その後には菊正宗様が実際に行っている販売戦略・マーケティングに関する講義をしていただきました。杜氏(日本酒を作る職人)の日本酒に対する熱い思い、そして魂を込めた日本酒を飲んでいただきたいという営業側の熱い思いがひしひしと伝わる講義で、お話しいただいた2人とも、とても楽しそうに日本酒について語られていたことが印象的でした。
その後、日本酒の飲み方と一緒に食べるとおいしい肴について教わり、実際に試飲させていただきました。(このプロジェクトは20歳以上の学生のみで構成されています。)灘で作られる日本酒は辛口でのど越しもよく、爽やかなことから「男酒」、対照的に伏見も良い水が採れ日本酒が有名なのですが、そこで作られる日本酒は甘口で口当たりが柔らかく、芳醇な香りから「女酒」と呼ばれています。
今回は、灘の男酒をプロジェクトメンバーと共に試飲させていただきました。1つ1つの日本酒に個性があって、例えば肉食系男子と草食系男子がいる様に、お米の味が強い酒もあれば、華やかな樽の香りがついている日本酒もありました。
この先も、実際に酒を作る蔵と呼ばれる建物の中にも見学させていただく予定で、普段できない経験ばかりさせていただいて感謝するばかりです。これからも身の引き締まる思いで研究を続け、日本酒産業に少しでも貢献できるようにメンバーと共に努力していきます。
菊正宗酒造株式会社様、今回の見学本当にありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたしします。
(追記:新井康平)
本プロジェクトの実施に際しては、灘五郷酒造組合に大変お世話になりました。特に、嶋津常務理事には菊正宗をご紹介いただき企業訪問などを可能にしていただきましたこと、この場を借りて御礼申し上げます。また、飯田豊彦社長をはじめとする株式会社飯田の皆様には、この講義の準備段階からさまざまな意見を頂きました。あわせて感謝いたします。何より、菊正宗酒造株式会社の皆様には、お忙しい中にもかかわらず、本プロジェクトに惜しみない協力をいただいたこと、何よりも感謝申し上げます。
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