特別留学コースの1期生、池原です。
私は2010年8月から2011年4月までの約10ヶ月間、カナダのビクトリア大学に留学してきました。今回は私が現地で体験したことをお伝えしたいと思います。
まず、ビクトリアは都会ではないので、とても勉強に適した場所です。私は現地で1学期に4つの授業を取りました。授業は日本の授業に比べるとレベルも高く、面白いものが多かったです。
授業中、先生は生徒に沢山質問を投げかけます。また、生徒もモチベーションが高い人が多いので、わからないことがあれば、自ら質問します。私がカナダの学生生活で学んだことは、「わからないことをわからないままにしておかないこと」の大切さです。特に留学生は母国語ではない英語で授業を受けるというハンデがある分、わからないことをそのままにしておくと、どんどん授業について行けなくなります、そうならないためにも、質問する力をつけておくことは大事だと思います。
質問は、ただ授業だけでなく、日常会話でも重要になります。私が向こうで気づいたことは、質問がうまい人が多いということです。何気ない会話の中でも、質問がうまい人との会話は断然面白いものになります。私も、会話の重要性には気づいていたので、彼らを見習って質問力をつける練習をしました。これは英語の上達にもつながるのでいいと思います。
体験した中で一番大きかったのは、ホームステイでのホストマザーとの出会いです。10ヶ月間お世話になりましたが、ただ単に一緒に生活するだけでなく、ホストマザーからは沢山のことを教わりました。毎日の何気ない会話でお互いのことを知り、お互いの性格を理解して一緒に生活することによって、絆が深まったと思います。
私が生活に慣れなくて困っているときは親身になって話を聞いてくれたり、テスト前はわからないところを聞けば解説してくれたり、本当に私を家族の一員のように扱ってくれました。彼女とは今でも連絡を取り合っています。第二の家庭ができたという財産は私の留学生活において、とても重要なことだったと思います。
留学に行って、世界はまだまだ広いのだとういことを実感できたことは大きかったです。これからも、機会があればどんどん海外にでて多くの経験を積んで行きたいと思うようになりました。
日本の中だけで生活していると、日本の常識が世界の常識だと思ってしまいがちですが、そうではないということに気づきました。留学では家族とも友達とも離れ、自分の力で生きて行けばなりません。そのような状況におかれると、自分のすることに対して自然と責任感が生まれます。そして、家族や友達とも離れて海外で生活することによって、自分自身の足で歩いていることを実感し、海外で生きて行く自信を持てるようになりました。
また、海外に出て初めて日本の良さも分かりました。日本人にしかない、謙虚な心や相手を思いやる心。これはお店でのサービス一つをとっても日本とその他の国では違うと思います。日本の良さが分かったと同時に、自分が日本人としての誇りを持てるようになりました。
この留学生活で私が学んだことは、これから先に人生において何か大切なことを考えるときの原点になると思います。そして、この経験を生かして、卒業後も海外に出る予定です。留学は特別ではないけれど、めったにないチャンスです。自分が得られた経験に感謝して、残りの大学生活も充実させられるように頑張りたいと思います。
<小林聖心女子学院高校出身 池原理恵>
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